Final 腹筋の誤った使い方
「跡部との勝負、惜しかったな」
「ああ、あれですか。ま、仕方ないですよ」
「悔しくないのか？」
「まだ時期尚早っす」
「そうなのか」
「それに、本当は宍戸さんのためなんですから(笑顔)」
「は？俺のため？お前意味わかんねぇよ」
「まだ途中ですけど、とりあえず効果のほどを…」
「おい、ちょっ、何処行くんだよ」
身をもって知る
「ハァッ、ハァ…どう、ですか？宍戸さん」
「あっ、あぁ。何がっ…」
「ほら、こうすると」
「やっ…」
「宍戸さんのが、俺の腹に擦れて、ヌルヌルする」
「んあっ。やめっ…ろ…もっ、ダメ」
「やっぱ、く…ゥッ、効果あったみたい、っすね」
「はぁっ。て、め…そんなために…腹筋…あぁぁ」
「イイですか？俺、頑張って、よかったです」
「(コイツどーかしてるぞーーーーでも、すげーイイ…)」
「もっと鍛えて、ハァッ…もっともっと悦くしてあげますから…待ってて下さい、ね…」
「もっぅ、十分っ、だ…勘弁してく…れ…ょ、ちょ…た(てかテニスのために鍛えろよーー)」
「ダメ、です」
「あぁっ。ダメだ…ちょ…たろ…あ、ああぁぁぁっ」
「くッ、宍戸さんっ」
「てめぇはアホか。そんなことのために鍛えても俺はちっとも嬉しくねぇからな」
「素直じゃないんだから。さっきあんなによがってたじゃないですか」
「…なっ(赤面)あれは、その……(ゴニョゴニョ)」
「気持ちよかったんでしょ？いいんです。俺にはわかってますから」
「………」
「これからもっと鍛えないと」
「(もういいって)岳人とか忍足に言ってないだろうな」
「さあ。跡部さんには白状させられましたけど。
あのサーブ練習もどうせ忍足さんたちに跡部さんが頼まれたんじゃないっすか？」
「…あいつら…殺す」
「いいじゃないですか。イマサラ、ですよ、宍戸さん」
「(てめぇがそんなんだから…俺がアイツらに…)」
「そんなことより、宍戸さん」
「あん？なんだよ」
「もう一回、ね？」
「え、ってオイ。長太郎、コラ、はなせっ…あっ…」
夜はまだまだこれからだ by鳳長太郎
おしまい
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